2019-01-01から1年間の記事一覧
今となっては縹緲と記憶の断片しかないが、国立西洋美術館であったル・コルビュジエの展示の感想を、当時のメモをもとに、遑の許す限り感想を書き綴ろうと思う。 彼の試みが広く膾炙されるピュリズム中期までの作品は、手に収まりそうなコンパクトさと同時に…
「ことばは沈黙に 、光は闇に 、生は死の中にこそあるものなれ 。飛翔せるタカの 、虚空にこそ輝ける如くに 」( アーシュラ・K・グウィン『ゲド戦記 影との戦い』中の『エアの創造』) 新たなスタートを切る人達の、奥底の不安や懶さを憫笑するように冷たく昏…
私が好きだったのはあそこのあかるさだ。とことん人工的なあのあかるさ、遠慮なく白く、こうこうとしたあかり。夜中でもたくさんひとがいて、みんな帰りたくないひとびとだということ。(江國香織『泣く大人』) 4月1日、初出社の日。 煦煦たる陽とは対照的に…